– 鍼灸治療ステップ1

一番重要なことは、身体をつくり、良質の卵を得ること

鍼灸治療の第1ステージでは、卵胞の成長を考えた治療を行います。

卵の質を向上させることが一番結果に結び付くと考えているのでこのステージの重要度は高いです。

当院の不妊鍼灸治療のステップ1についてご説明いたします。

鍼灸治療ステップ2へ進む

卵胞の成長を考えた治療

卵胞は、始めは原始卵胞という状態ですが、排卵に至るまでに、
原始卵胞→1次卵胞→2次卵胞→→前胞状卵胞→→胞状卵胞→→排卵前の成熟した卵胞
という過程を200日ほどかけ排卵します。

         

原始卵胞は眠っている状態です。排卵の周期に、その中の一部が眠りから起こされ(選択され)発育していきます。ここまではホルモンに依存しません。ホルモンの影響は受けないのです。

前胞状卵胞まで発育すると、ホルモンの影響を受け発育します。
(ちなみにこの前胞状卵胞の顆粒膜細胞から分泌されるホルモン(抗ミュラー管ホルモン)を測ることにより卵胞の数を推測します。)
そして月経期の時点で、十数個の胞状卵胞が排卵する候補として残っています。その候補の胞状卵胞達が、FSHの影響で最終的に1つに選ばれ、成熟卵胞となり排卵します。選ばれなかった他の卵胞は閉鎖します。
原始卵胞から排卵まではこのような流れになります。

「卵胞が成長し、卵子を排卵すると体温が上昇します。やがて体温が下降すれば月経になります。
多くの女性は、この月経周期が28~30日、体温の上昇期間(高温期)が14~15日あるように自然に調整されています。
通常、この月経周期が乱れることはありませんが、一度乱れるとなかなか元に戻らず、正常な卵子が育たなくなってしまいます。

なぜなら、月経周期は独立したものではなく、ある周期の卵子はその前の周期、さらにはその前の周期の影響を受けて発育するからです。

逆に言えば、ある周期の月経が乱れると、その次の周期、そして次の次の周期と連鎖的に影響して、卵子の発育を悪くしてしまうのです。

このように月経周期が乱れると、卵子の成長・排卵・黄体化は正常に進まなくなります。

つまり、月経周期は毎周期ごとに区切りがあるのではなく、卵胞の成長→排卵→黄体化→卵胞の成長→排卵→黄体化→卵胞の成長・・・と、常に連続した周期であり、周期の中のあるステップの異常は、そのあとのいくつものステップに影響して、卵子を良い状態で排卵できなくしてしまうのです。
女性の月経周期は歯車が正確にかみ合うようなメカニズムで、非常に複雑かつデリケートな調整を受けているのです。」
『不妊治療はつらくない』主婦の友より引用抜粋

採卵周期の鍼灸治療はもちろん重要ですが、何度も採卵されており、卵が採れない方の場合、その前の原始卵胞が起きる期間から、よい周期を迎えしっかりと身体を整えておくことが、質の良い卵を取るために重要だと考えます。

なかなか卵が採れなかった方が週一回のペースで来ていただくと、半年~1年(中にはもっとかかった例もあります)ほどでよい卵が採れたケースが多かったと経験的に感じているからです。

身体づくりを行い、卵胞が成長していく期間治療を行っていきます。3~4ヵ月くらいで治療をストップしてしまうと、この成長期間の途中で身体づくりを止めてしまうことになり、とてももったいないことになってしまいます。

この期間の効果が出始める半年~8ヵ月は続けての治療をお勧めしております。

早ければ2~4ヵ月で妊娠されます

比較的卵巣の機能の悪さが軽度、もしくは卵子以外の問題が原因の場合は、数か月で妊娠される事も多いです。

しかし治療に時間がかかるパターンがあります。それは1年以上時間を要することもあります。
この場合は卵子の質の問題の事が多いです。

高齢でホルモン値が悪い、月経周期が乱れている
今まで高度生殖医療を長く行ってきた

このような場合が妊娠されるまでに8ヵ月以上期間を要するパターンだと感じています。

この要件に当てはまったとしても、当院で治療を開始して半年以内で妊娠される方もおりますが、それは人それぞれお身体の状態は違うものです。
あなたがどれくらいかかるのかは、一度拝見して診ないと分かりません。

初診の時にじっくり時間をお取りし、この辺りの事や今後の治療の事をお話させていただきます。

鍼灸治療ステップ2へ進む

着床に関して

邪魔になるほどの筋腫やポリープもなく、黄体ホルモンの分泌の不良もない。
水腫があったり内膜の厚さが不充分(厚さに関してはさほど関係のないという意見もあります)というような所見もない。

しかし何度も移植してもなかなか着床しない。

ではなぜ着床しないのでしょうか。
着床に関してはよく分かっていないブラックボックスな部分も多いものです。

着床には「胚の状態」「子宮の環境」が関係するので、良いと思われる胚を何度戻しても、着床しない場合、子宮の環境側の問題かもしれないということから着床障害との考えがあります。
ただ、移植後の胚がどうなったかまでは調べようがないため、胚の問題か子宮の問題かは正確にはわかりません。

したがって良い胚を何度戻しても着床しない場合、それが全て着床障害だというわけではないと思います。

もし着床障害だと疑われる中にも、実は胚が問題である場合もあると考えます。

東洋医学的な観点からの治療

来院される方で特に多いのが冷え。
当院に来院される患者様がどのような身体の状態か考えてみると、共通するのはやはり体が冷えているということなんです。鍼灸をすることで血流を改善することにより、妊娠しやすい身体に近づけます。

なぜならば、ホルモンは血液と一緒に流れ卵巣へと到達します。
頭から排卵しなさいと命令を出すホルモンや、お薬、また卵胞を育てるための注射など血液と一緒に卵巣へ届いて始めて効果が発揮されるのです。
それだけ冷えを改善することは重要なことだと思います。

ここで、そあら鍼灸院が本当に取り組むべきだと考えていることは、ただ身体を温めることではなく、何故冷えているのかを東洋医学的病理をしっかり考えるということです。

当院の中でも、最も多い陽虚といわれる冷えのある方の場合を例にとります。

※陽虚証
陽気が不足した状態。身体を暖める作用の陽気が不足しているので冷え症状が特徴。肌肉が硬くなり暖かみを好むようになる。陽虚証には陽気(肺気・衛気・営気)不足と、血そのものの不足による二種類の発生機序がある。
用語集 漢方鍼医会学術委員会編 より

冷えにも数種類あります。当院に来院される患者様の冷えの種類は、東洋医学的には下記のように解釈します。

何故冷えているのか考えると、陽虚証の中でも多いと思うのが、
肝虚証虚証:腎の津液と命門の陽気が虚し、肝の貯えている血も無くなり冷え症状を現しているもの。
他には、
腎虚陽虚証:肺気の循環が悪くなり腎の津液も命門の陽気も少なくなり冷え症状を現している。などです。
このような陽虚という冷え症状が強い方には(陰性の体の状態)、たくさん鍼を刺してしまうと陽気という温かい気が飛んでいってしまうので、丁寧な優しい鍼が適しています。

冷え症が循環が悪いためなのか、または温めるもの(血)自体が少ないから冷えているのかなどの原因の違いで、治療法(使うツボ)も異なります。

外から温めることは重要ですが、身体に現れる脈やお腹の状態を確かめ「なぜ冷えているのか」をとらえ、治療することが妊娠しやすい良いお腹につながると考えます。

冷え病症以外では血の滞りで瘀血(おけつ)と解釈できるものもあります。硬いお腹が特徴的です。
この場合は少し鍼を刺すなど血を動かすように治療方法を考えます。

また不妊とは少し違いますが、何度も流産を繰り返してしまう不育の方の中には(しかも特に、西洋医学的に不育の原因が突き止められない場合)、肝虚陽虚で治療することが多く、この証が絡んでいることが多い様に感じています。

どこで・何が・なぜ・どうなってそのような状態・症状になっているのかを考えて治療することが重要です。

妊娠しやすい身体づくりのための治療

そあら鍼灸院の妊娠しやすい身体づくりのための治療とは、血流を物理的に良くするということではなく、東洋医学的に現在の身体の状態(例えば冷えで不妊症など)はなぜ起きているのかを考え、適切な鍼をすることであると考えています。

本当に軽い鍼でもなぜ効くのかは、このように身体の病理状態をしっかり把握して、脈を確認しながら治療を行うからです。
そのためには望診(視診)や脈・お腹などを通して判断して鍼灸を行います。

初診時には、鍼灸治療の前にお話をうかがう時間を設けております。それだけでは足りませんので治療中もおうかがいさせていただいております。
まずはあなたのお話をお聞かせ下さい。

鍼灸治療ステップ2へ進む

ご予約方法はこちら